人名事典

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山岸 章

(やまぎし・あきら)
 一九二九年大阪府生れ。金沢逓信講習所卒。全電通書記長、全電通委員長、連合会長などを歴任。

 九四年まで日本労働組合総連合会(連合)会長として労働界を指導してきた。現在も大御所的存在。政治的には、いわゆる「リベラル」の結集を説いてきた。基本的姿勢として、(1)護憲、第九条問題は基本法でカバー、(2)社会的公正の重視、(3)国連中心主義、非軍事・民生重視、(4)金権腐敗をなくして清潔で民主的な政治、(5)政界は三極構造に、(6)いまは小選挙区制を前提に、というもの。八五年の電電公社民営化に際して政界との交渉をおこない、労働界の官民統一を推進、細川内閣誕生の際には「悪魔とでも手を握る」として社会党の政権入りを画策、「労働界の荒法師」といわれている。「非自民」政権を生み出した功績は評価に値するのではないか。

 著書に『我かく闘えり』(朝日新聞社、95年)、『連立政権時代を斬る』(読売新聞社、95年)がある。

(データ作成:1997年)