人名事典

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岡野雅行

(おかの・まさゆき)
1933年、東京都墨田区生まれ。1945年、向島更正国民学校卒業。東京都墨田区にある家業の金型工場を手伝うかたわら、30歳頃から工場の動いていない夜間に量産プラントを開発、生産を始める。この「夜のアルバイト」が昼間の収入を上回った1972年、父親から家業を継いで岡野工業株式会社を設立。年商6億円を売り上げる、社員わずか5人の町工場で、「俺は社長じゃない」と代表社員を名乗る。60年代からプレス加工分野にも進出。液漏れしないリチウムイオン電池のケースを開発して携帯電話の小型化に貢献。また、テルモ株式会社と5年間かけて、刺しても痛くない注射針を共同開発。これは「2005年度グッドデザイン大賞」を受賞。「世界一の職人」「金型の魔術師」として知られる。「誰にもできない仕事をする」「安すぎて他人が敬遠する仕事を引き受ける」をモットーに、つくった金型は家電・パソコン機器・医療機器等多岐にわたる。2004年、「旭日双光章」を受章。

著書に、『心が祈れない働き方』『カネは後からついてくる!』『人生は勉強より「世渡り力」だ!』(以上、青春出版社)『俺が、つくる!』(中経出版)『人のやらないことをやれ!』(ぱる出版)『町工場こそ日本の宝(共著)』(PHP研究所)など。

(データ作成:2012年)