人名事典

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梁 石日

(やん・そぎる)
 1936年、大阪府生まれ。作家。高校時代から詩を書き始める。事業に失敗した後、大阪を出て、1972年からタクシー運転手を10年間務めながら生活。1984年、その経験を元に書いた『タクシー狂躁曲』(ちくま文庫)で作家デビュー。

 『タクシー狂躁曲』は映画化もされた。1997年、『血と骨』(幻冬舎)で山本周五郎賞を受賞。

 乾いた筆致と、圧倒的な存在感を感じさせる迫力ある描写力で在日韓国人の心情を描き切ることに定評がある。

 その他の著書に、在日コリアンの戦後50年を描いた『夜を賭けて』(日本放送出版協会、後に幻冬舎文庫)、母親を描いた『雷鳴』(徳間書店)、サスペンス『Z』(毎日新聞社、後に幻冬舎文庫)、『断層海流』(青峰社)など多数。また自伝に『修羅を生きる 「恨」をのりこえて』(講談社現代新書)がある。

(データ作成:1996年)