人名事典

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片岡鉄哉

(かたおか・てつや)
 一九三三年栃木県生れ。早稲田大学政治経済学部卒。シカゴ大学大学院比較政治学専攻博士課程修了。ニューヨーク州立大学教授、筑波大学歴史・人類学系教授を経て現職(フーバー研究所上級研究員)。

 米国の外交分析を通じて、日本が望もうと望むまいと、米国のアジアからの撤退は避けられないと予測する国際政治学者。日本は早晩「日米同盟の双務化」か「日米同盟にかわる日中同盟」締結かの岐路に立たされるという。

 早い時期から、日本国憲法がうたう平和主義と日米安保に頼りきった経済主義を「吉田外交」の限界として批判、外交論壇のなかで異端視されたが、近年「脱・吉田外交」が日本の課題となるに及んで、もっとも注目される論客の一人となった。

 著書に『退場するアメリカ』(PHP研究所、95年)、『さらば吉田茂』(文藝春秋、92年)、『“黒船待ち”の日本』(日本教文社、82年)。

(データ作成:1997年)