人名事典

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諸井 虔

(もろい・けん)
 一九二八年東京都生れ。東京大学経済学部卒。日本興業銀行に入り、秩父セメント(現・秩父小野田)の社長、会長を経て秩父小野田取締役相談役。日本経営者団体連盟副会長も務める。

  「橋本総理を囲む会」のまとめ役として、財界と政界のパイプ役を務めている。調整型ではあるが、「日本のグランド・ヴィジョンを考える会」として規制緩和、地方自治、財政再建、安全保障を四本柱とする緊急提言を出し、「日本はいま未曾有の危機に瀕している。これらの課題について各政党、各政治家が態度を鮮明にし、秋以降には解決に向けて取り組むべきだ。そのためにもできるだけ早く総選挙は実施すべき」(『文藝春秋』96年7月号)と啖呵をきった。「官僚寄りではないか」と批判する向きもいるが、ウシオ電機の牛尾治朗、京セラの稲盛和夫、セコムの飯田亮とともに「ニュー財界四天王」と呼ばれるだけの気概を見せている。

(データ作成:1997年)