人名事典

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軽部征夫

(かるべ・いさお)
 一九四二年東京都生れ。東京水産大学卒。東工大大学院、同大助教授、教授を経て、東京大学教授(先端科学技術研究センター教授)。

 バイオセンサーの開発では世界トップレベル。生物学とエレクトロニクスの境界領域であるバイオエレクトロニクスの研究者。氏は、海に囲まれた日本が二十一世紀に生き残るためには海底資源を有効利用するしかない、と問題提起。海の恩恵の最大のものは食料。海は人間にとって故郷ともいわれるが、未来を握る鍵でもあると強調。「研究者は人真似のフォロワーになるな、自らのオリジナリティーを追求せよ」、氏がつねに自らに言い聞かせている言葉である。その経歴からもわかるように海に豊饒なるバイオ資源の可能性を見る。

 著書は『バイオセンサー』(共立出版、86年)、『バイオソサエティー』(三田出版会、93年)など。

(データ作成:1997年)