人名事典

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速水 優

(はやみ・まさる)
 一九二五年三重県生れ。東京商科大学(現・一橋大学)卒。日本銀行に入り、名古屋支店長、理事を歴任。その後、日商岩井専務、社長、会長を経て日商岩井相談役。前経済同友会代表幹事。

 市場開放、規制緩和、行財政改革の必要性を訴える論理派経済人である。経済同友会代表幹事を退任したあとも、細川元総理、小泉元郵政相らの「行革研究会」に加わるなど政治への働きかけを続けるが、このあたりに日銀出身らしくない芯の強さを見せている。日本経済が抱える課題として、■新興経済圏の発展による世界の供給構造の変化■成熟化■一部の金融機関・企業のバランスシートの問題を挙げ、「市場でできることは市場で、市場でできないことを公的部門で」を基本原則に、市場経済のダイナミズムを活用すべきだという論調は、一貫している。

 著書に『円が尊敬される日』(東洋経済新報社、95年)などがある。

(データ作成:1997年)