人名事典

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高原須美子

(たかはら・すみこ)
 一九三三年東京都生れ。一橋大学商学部卒。毎日新聞社記者、第一次海部内閣の経済企画庁長官を務める。

 経済企画庁長官として、「生活の重視」をキャッチフレーズに掲げ、生活の質の充実を追求する結果、地方分権問題に行き着く。「企業社会から個人の確立が求められているように、住民もまた地域の傘の下で止まるのではなく、独立した地域社会の担い手に自らを鍛え、自立した市民に変わっていかなければいけない」という考えをベースに、九四年、地方分権推進要綱をまとめ、内閣・国会に提出した。そしてこれが、地方分権推進法として結実した。地方の時代といわれて久しいが、中央官庁の根強い抵抗ばかりが敵ではない。フィンランド大使として、北欧社会から地方分権について何を学んでくるのだろうか。

 著書に『いきなり大臣』(講談社、90年)などがある。

(データ作成:1997年)