人名事典

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黒川博行

(くろかわ・ひろゆき)
 1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻家卒業。スーパー勤務を経て美術教師となり、毎年彫刻の個展を開いていたが、1982年、処女小説『二度のお別れ』でサントリーミステリー大賞佳作を獲得。以来毎年挑戦を続け、そして1986年、『キャッツアイころがった』(文春文庫)で第4回サントリーミステリー大賞受賞。1996年、『カウント・プラン』(文藝春秋)で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。関西を舞台にしたハードボイルド、警察小説、ばくち小説、チンピラ小説などで、執念に燃える男たちがうごめく、独特の乾いた世界を造り出すことに成功している。純文学に限りなく近いハードボイルドかもしれない。

 その他の著書に『疫病神』(新潮社)、『麻雀放蕩記』(双葉社)、『よめはんの人類学』(ブレーンセンター)、『燻り』(講談社)など多数。

(データ作成:1997年)