人名事典

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佐久間 一

(さくま・まこと)
 1935年、神奈川県生れ。防衛大学校卒。海上自衛隊入隊。護衛艦「みくま」艦長、海上幕僚監部防衛部長、佐世保地方総監、海上幕僚長、統合幕僚会議議長を歴任したのち退官。

 統幕議長時代、時の宮澤首相に「安全保障政策を立案するセクションのないことが問題」と直言したとされ、退官後も政治が真っ正面から安全保障問題を議論するように促す発言を続けている。『朝日新聞』(96年5月24日)では、極東有事研究について、「何ができるかという議論より、日本にとって何をなすべきかという議論がまず必要」と歯に衣着せず指摘した。防大一期生で初の統幕議長、制服OBからの初の顧問。自衛隊「新世代」のシンボルである。

 論文に「アジア太平洋地域の安全保障と日米安保」(『セキュリタリアン』96年6・7月合併号)、『漂う日米安保-名ばかりのパートナーだ』(『THISIS読売』95年4月号)ほか。

(データ作成:1997年)