人名事典

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原 寮

(はら・りょう)
 1946年、佐賀県鳥栖市生まれ。作家。九州大学文学部美学美術史科卒業。大学卒業後、上京し、フリージャズ・ピアニストになる。30代に早川ポケットミステリなどの翻訳ミステリーを乱読、チャンドラーに心酔する。

 1988年、直接出版社に持ち込んだ『そして夜は甦る』(早川書房)が刊行され、デビュー。チャンドラーを完全に意識した私立探偵・沢崎が活躍する本格ハードボイルドは大いに話題を呼び、処女作にして山本周五郎賞の最終候補にもなった。そして、長編第2作『私が殺した少女』(早川書房)で第102回直木賞を受賞する。

 その他の著書に、短編集『天使たちの探偵』(早川書房)、『さらば長き眠り』(早川書房)、エッセイに『ミステリオーソ─映画とジャズと小説と─』(早川書房)などがある。頑なに自分のスタイルを守り通す、極端な寡作作家である。

(データ作成:1997年)