人名事典

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小長啓一

(こなが・けいいち)
 一九三○年岡山県生れ。岡山大学法文学部卒。通産省に入り、官房長、産業政策局長、事務次官を歴任。日経連副会長も務める。

 故・田中角栄元首相の「日本列島改造論」の政策立案に関与した。サウジアラビアとクウェートを大株主とするアラビア石油のトップとして、中東依存度九割の日本の原油調達に尽力している。現在の課題は、二○○○年以降のサウジアラビア・カフジ油田の権益延長である。第三次オイルショックがしのびよりつつあるという見方もあるなかで、「サウジアラビアと日本の経済協力の触媒となる」と、奔走しているが、サウジアラビアとの合弁製油所のプロジェクトが捗々しくなく、通産省への影響力を背景にした交渉力に期待がかかる。

「橋本総理を囲む会」に出席するなど財界活動も精力的にこなし「中東有事の際の邦人救出について検討してほしい」と働きかけている。

(データ作成:1997年)