人名事典

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尾本惠一

(おもと・けいいち)
 1933年東京生まれ。国際日本文化研究センター教授。人類学者。専門は人類遺伝学。遺伝学を用いた人類進化に関心を持つ。

 1956年、東京大学文学部独文学科卒業。聴講した人類学の講義に影響を受け、その後東京大学理学部に学士入学、生物学科卒業。1961年、ドイツに留学。ミュンヘン大学で学位を取得。1964年、帰国。東京大学理学部生物系研究科人類学専攻助手、講師、助教授、オーストラリア国立大学客員研究員などを経て1972年、教授。

 血液内遺伝標識を使い分子人類学的なアプローチで、アジア・太平洋地域の先住民族の遺伝的起源・人種分化をテーマとして研究を続ける。1988年、『ヒトの発見』で講談社出版文化賞科学出版賞受賞。著書に『ヒトはいかにして生まれたか』(岩波書店)、『分子人類学と日本人の起源』(裳華房)他多数。趣味は蝶収集と将棋。

(データ作成:1997年)