人名事典

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東 直巳

(あずま・なおみ)
 1956年札幌生まれ。北海道大学文学部西洋哲学科中退。繁華街、歓楽街として有名な<ススキノ>でその日暮らしをしながら、家庭教師、土木作業員、ポスター貼り、カラオケ外勤、テレビコメンテーター、タウン雑誌編集者など様々な職業を転々と経験する。

 1992年、『探偵はバーにいる』(早川書房)で作家としてデビュー。以後、ススキノを舞台とし、便利屋探偵の「俺」を主人公とした『バーにかかってきた電話』『消えた少年』『探偵はひとりぼっち』(以上、早川書房)などを発表し、リアルなドラマ作りのミステリー作家として人気を博する。その他の著作に『沈黙の橋』、『フリージア』、『渇き』、『ソープ探偵くるみ事件簿』など。また異色ルポ『札幌刑務所4泊5日体験記』などがある。

 ユーモアとペーソスのないまぜになった、一風変わった、だが味のあるハードボイルドの書き手。また、登場人物の生活感を描き出す手腕にも定評がある。

(データ作成:1998年)