人名事典

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石坂典子

(いしざか・のりこ)
1972年東京都生まれ。石坂産業株式会社・代表取締役。高校卒業後、米国の大学に短期留学の後、各地を旅する。帰国後、ネイルサロンの開業を志し、企業資金を貯めるためイベント・コンパニオンのアルバイトなどを経験。92年、父が創業した産業廃棄物処理会社、石坂産業に入社する。99年、地元・埼玉県所沢市周辺の農作物がダイオキシンで汚染されているとの報道を機に、同社に批判が集まり、2001年、事実上の撤退、廃業を求める行政訴訟が提起される。これを機に「私が会社を変える!」と父に直談判。02年代表権の無い「お試し社長」に就任。売り上げの約7割を占めた焼却事業から完全撤退し、難易度が高い建設系産業廃棄物のリサイクル事業に特化。重機類を屋内に納め、地域の環境に配慮した「全天候型独立総合プラント」を建設するなど改革を断行。業界屈指の「減量化・再資源化率95%」を達成する。地元の里山の保全、再生に尽力し、12年経済産業省の「おもてなし経営企業選」に選ばれる。13年、代表権を得て、現職に就任。14年「体験型環境教育フィールド三富今昔村」を開業。工場見学を含め、年間3万人以上の来場者を集める。未来を担う輝く次世代の子どもをはじめとしたすべての人に、人と自然と技術が共生する、持続可能な社会を目指し、環境を守る大切さ、そのための勇気ある選択、決断について伝える活動を続けている。プライベートでは一男一女の母。

著書に『絶体絶命でも世界一愛される会社に変える!』(ダイヤモンド社)、『五感経営――産廃会社の娘、逆転を語る』(日経BP社)などがある。
石坂産業のHP http://ishizaka-group.co.jp
(データ作成:2017年)