人名事典

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野上義二

(のがみ・よしじ)
 一九四二年東京都生れ。東京大学教養学部卒。外務省入省、中近東・アフリカ局審議官、総合政策局審議官、駐香港総領事を経て、外務省経済局長。

 中東和平交渉における日本の関与を実務面で担当した。「日本人がアイデアを出すから、貴方たちは小切手を切るべきだ」と欧米の担当者に冗談をいうほど、和平プロセスに深く関与しているという。「アラブ・イスラエル交渉の将来」(『外交フォーラム』93年8月号)では、「他の国が参加するからではなく、全体のシステムに対し、なにかをしたいからだ」と述べている。ソマリアの難民救援でも、日本全国の子供たちにコップ一杯のコメを供出してもらう計画を立案するなど、アイデアと行動力で知られる。

 論文に「そこはマッド・マックスの世界だった」(『THISIS読売』93年3月号)など。

(データ作成:1997年)