人名事典

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飯野賢治

(いいの・けんじ)
 一九七〇年東京生まれ。ゲーム制作会社勤務を経て、九四年にゲーム制作会社ワープを創設。九五年、自らの精神の私小説とでもいうべきゲーム『Dの食卓』が八〇万本を超えるヒットとなった。プロデュースから脚本、音楽、監督、作曲もこなして、ゲーム制作の新時代を開く存在として注目されている。九六年には『エネミー・ゼロ』を発表して六〇万本を売った。

 九七年には音だけのゲーム、『リアルサウンド~風のリグレット~』を発表。飯野氏はインタビューに答えて、今後の方針を「僕の立場はゲームクリエーターだから、ゲーム全体が変わってしまうようなソフトを作ろう、それが僕の最後にやろうと思っていること」(『ゲームを変えた男 飯野賢治』レッカ社)と語る。

 強い個性を全面に出し、ゲームをどこまでも自分の表現手段と捉える点でゲームのコンセプトを変え、新しい時代を開いたといえる。著作に『ゲーム』(講談社)がある。

(データ作成:2000年)