[ お客様は神様か? 飲食店、サービス業……《怖い客》たちが起こす不気味なトラブルを描いたイヤミス短編集。 ]
怖い客
内容のサマリー
飲食店やサービス業……様々な業種の店舗やオフィスを舞台に、《怖いお客》が巻き起こすトラブルと人間ドラマを描いた短編ミステリー。
<一点さん>
晶枝が勤める洋菓子店「リュエル」には、頻繁に来店する奇妙な女性客がいる。顔や体形を隠しているような格好で、毎回長時間店内に滞在するにもかかわらず、購入するのは一点のみの彼女のことを、パート仲間は「一点さん」と呼んでいた。一点さんは、製造スタッフの青年・湯瀬圭吾に異常な関心を寄せているようで……。
著者:矢樹 純
1976年、青森県生まれ。2012年、『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』で小説家としてデビュー。19年に上梓した短編集『夫の骨』が注目を集め、20年に表題作で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。その他の著書に『マザー・マーダー』『血腐れ』『撮ってはいけない家』『彼女たちの牙と舌』などがある。