国を守る責任 自衛隊元最高幹部は語る
発売日
2015年07月15日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-82624-0

国を守る責任 自衛隊元最高幹部は語る

著者 折木良一著 《前統合幕僚長》
税込価格 902円(本体価格820円)
内容 警察予備隊とともに生まれた自衛隊の元最高幹部は、いまの中国、世界情勢をどうみているのか。その口から初めて明かされる数々の真実。



 中国からみた世界、変貌する日米同盟、集団的自衛権の本質……元統合幕僚長がここまで論じた!

 

 

 本書は中国漁船衝突事件、東日本大震災など国防の危機において自衛隊のトップを務めた折木氏が、やむにやまれぬ思いで綴った一冊である。氏は語る。「なぜあれほど聡明な日本人がこと安全保障に関しては、誤解を恐れずにいえば稚拙ともいえる議論しかできないのか」。

 

 なかでも安保法制を「戦争法案」だという声に、これほどまでに自らの身を捧げた活動が理解されていないのか、とむなしさすら覚えたという。戦後70年享受してきた平和をこれからも維持するためには、感情的な議論ではなく「相手からみた視点」が必要となるにもかかわらず。

 

 本書で折木氏が、中国はいま日本のことをどうみているのか、極東のパワーバランスを各国はいかに認識しているか、などの議論を行なうのは、まさにそのためである。新興国の台頭、「力の空白」を埋めるテロ組織……。「元統幕長の目」に、冷戦終結以降、ますます不安定化する世界情勢はどう映っているのか。

 

 そうした状況を踏まえてはじめて、集団的自衛権、日米ガイドライン改定、自衛隊の果たすべき役割についても議論のスタート地点に立てるはず。「昭和の自衛隊」と「平成の自衛隊」の違いとは何か。「いま研究すべきは、じつはアメリカだ」と折木氏がいう、その真意はどこにあるのか。

 

 安保法制に賛成の人にも、反対の人にもぜひ手にとってもらいたい、命を賭して国家に尽くした男が語る「戦争と平和」の本質。

 

 

 目次

 第1章 わが国を取り巻く安全保障情勢の現在地

 第2章 中国がいまほんとうに考えていること 

 第3章 軍事的視点から読み解く極東のパワーバランス

 第4章 進化しつづける自衛隊の使命は何か

 第5章 日本の戦略構築に不可欠な「アメリカ研究」

 終章 戦後七十年、「真の自立」へと歩を進めよ