恋愛相談室

恋愛相談室

恋の悩み、あなたは誰に相談していますか? 「ちいさな恋の相談室」では、恋愛に関するさまざまなご相談を、井上香織先生が温かく受けとめてくださいます。 どんなささいな恋の悩みでも結構ですので、気軽にご相談ください。




井上香織先生
井上香織先生
青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代にはシンガーソングライターとして、アルバム『めざめの刻に』他を発表。また、ラジオのDJ、作詞、詩集『サイレント・レター』(サンリオ)も。大学卒業後は私立高校で英語教師として勤務するかたわら著作活動を続ける。
著書は『25歳の辞表』(徳間書店)、『オードリー・ヘプバーンの恋愛講義』(河出書房新社)、『MON CHERI』(KKベストセラーズ)、『放課後』『恋愛歌』『“あなた”からの卒業』(講談社)、『それでもあなたに逢いたくて』『それでもあなたが好きだから』『淋しいのはあなただけじゃない』(大和書房)他多数。
―――現在は教職を辞し、小説『さよならの向こう側』(KKベストセラーズ)、『やさしい旋律〜BlueDestiny』(スターツ出版、幻冬舎文庫)等、新たな作品を発表し続けている。苛酷な運命にくじけそうになりながら、ひたむきに明日に向かおうとするヒロインの姿を繊細に描いた書き下ろし純愛小説『蜃気楼の彼方に』(幻冬舎)が好評発売中。
井上香織オフィシャル・サイト http://kaori-inoue.blogzine.jp/



愛のない暮らし……離婚を考えています
井上香織先生、どうぞ宜しくお願い致します。

私は40代主婦です。夫とはいわゆる性格の不一致で、ここ数年、夫婦としての愛情のある会話や態度など全くない状態です。

ある事をきっかけに、親として人間としての考え方の違いを知り、夫の思い通りに事が運ばなかったときは見捨てられるんだ、という思いを持って以来、もう信用とか信頼を持たなくなり3年以上が経ちました。

年月が経てば、また昔のように夫を好きな気持ちに戻れるかもしれない、と思い、幸せになろう、仲良くしようと思いながら生活してきましたが、どうしても自分の気持ちは離れていく一方でした。

いつも離婚したいと思いつつも、子どもたちを悲しませたくないという思いのみで今の生活を続けて、妻や女としての人生は諦め、趣味に興じたり、子どもたちと楽しく過ごし、あと数年でその子どもたちが巣立ったら……夫と二人で暮らしていきたくない、早く死んでしまいたいとただ願う日々を送って来ました。

そんな折、自分でも信じられないことに、ある独身男性と職場で知り合い、お互い恋に落ちてしまいました。

今では彼と出会ったことで、自分の人生を諦めたくない、彼と人生をやり直したい、彼と生きていきたい、という強い気持ちが離婚への道へまっしぐらに駆り立てています。

ただ彼はかなり年下で職業も安定しておらず、私はパート収入で何とか一人立ちできるか、という状態であるため、彼との恋愛と離婚の話は全く切り離し、彼に頼らず一生自分一人で生きていくことを覚悟の上で夫との離婚を考えています。

夫が離婚を納得してくれるかは分からず、子どもたちのことを一番に考えながら、数年かけて離婚を成立させたい、との話を早く夫にしたいと思っていますが、恋人ができてから自分の人生を考え直し離婚を決意した私の考えは、あまりに身勝手で甘いものなのでしょうか?

(44・女性・パート)

回 答
ひと頃、熟年離婚がひとつの社会現象としてクローズアップされたことがありましたね。

仕事最優先で家族を顧みない夫との会話も愛もない生活……夫が定年を迎えるまで、妻は離婚の言葉を胸に秘め、パートでこつこつと自分名義の貯金をし、趣味を通じ新しい人間関係を築き、離婚への準備を着々とすすめる。そして、迎えた定年の日。妻は、離婚届を差し出すとともに夫の退職金と年金の半分を要求する・・・。

そんな流れのようです。

『恋人ができてから自分の人生を考え直し離婚を決意した私の考えは、あまりに身勝手で甘いものなのでしょうか?』

あなたはそう書いていましたが、私は決して身勝手だとは思いません。

彼と恋におちる以前から、ご主人との間に大きな溝を感じていたあなたは、それでもその溝を埋めようと努力してきたのですから……。

人の命の長さを簡単に推しはかることはできませんが、平均寿命まで生があるとしたら、今、四十代のあなたはまだその長い道の半ば。

たった一度の人生なのですから、想いのままに生きてみたいというあなたの気持ちは尊重されるべきではないかと思います。

しかしながら、最優先しなければならないのは、お子さんたちのこと。

もしかしたら、お子さんたちはもうすでに、ご両親の間の冷めた空気を感じ取っているかもしれませんが。

彼らが傷つくことのないよう、またその進路に影響が及ぶことのないよう、最大限の配慮をしてあげてください。

老婆心ながら、ご主人に離婚話を切り出す際には、おつきあいしている彼のことはいっさい口にしない方がいいかと思います。

もし、彼の存在がご主人の知るところとなったら、(あなたと彼の関係が、たとえプラトニックなものだったとしても)離婚話がこじれ、最悪の場合、ご主人から慰謝料を請求される可能性もあります。

ここまで、あなたの離婚を後押しするようなことばかり書いてしまいましたが。

なにより大切なのは、あなたが笑顔で日々を過ごすこと。

そのために、今、目の前にある選択肢の中で、なにを選び、どう生きてゆくのかは、あなた次第。

勇気と覚悟をもって、臨んでください。

あなたに明るい笑顔が戻るよう、遠くから応援しています。


追伸

今日は、大変残念なお知らせをここに綴らなくてはなりません。

PHPさんのこのページは今月末でクローズとなります。

思えば。この恋愛相談室を担当させていただいてから、もう十年以上の刻が流れ、その間、文面上ではありますが、恋愛のみならず生き方に苦悩する様々な方たちとの出逢いがありました。

いただいたお便りを読みながら、あまりにも誠意のない彼氏に怒りを抑えられなかったり、自分の過去の恋愛がよみがえり、つい感情的になってしまったこともありました。

こんな私は、恋愛の相談役としては不適格なのかもしれないと自問自答を繰り返し、迷い悩んでいる方たちにアドバイスの言葉を書き連ねるのは、あまりに不遜なのではないかと自己嫌悪に陥ったこともありました。

けれど、読者のみなさんから寄せられたあたたかいメッセージにささえられ、なんとか今日まで続けることができました。

最後になりますが、今まで、このページを読み続けてくださった方、そして、辛い心情を打ち明けてくださった方、そしてスタッフのみなさん……すべての方に。

感謝を込めて……

長い間、ありがとうございました。

いずれ、また何らかの形でお目にかかれたら、と思っています。

http://kaori-inoue.blogzine.jp/

上記は井上香織のブログのアドレスです。

ブログはささやかな近況を綴ったもので、現在、恋愛相談の受け付けはしておりませんが、お時間のある方は、どうぞ一度遊びにいらしてください。

こんなご相談いただきました

BACK