「中国なし」で生活できるか
発売日
2009年11月13日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-77385-8

「中国なし」で生活できるか
貿易から読み解く日中関係の真実

著者 丸川知雄著 《東京大学社会科学研究所教授》
主な著作 『現代中国の産業』(中央公論新社)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 食品、衣類、家電製品。今や私たちは中国からの輸入なくして生活が成り立たない。中国の製造現場の実態と、日中貿易のあるべき姿を提示。



 ウナギ60%、タケノコ89%、そば57%―。これらはすべて中国産である。食料品だけではない。モノづくりのグローバル化が加速する中、日本は多くの製品を中国から輸入している。日本メーカーのお家芸のように思われているノートパソコンでさえ、2007年に輸入されたうちの実に98%が中国からのものだった。私たちの日常は中国からの輸入品に支えられているのだ。

 だが、2008年1月に起きた「毒ギョーザ事件」の際のバッシングのように、中国からの輸入品に対する不信感は根強いものがある。中国製品とうまく付き合うためには、どんな製品が輸入されているのか、どんな現場で生産されているのか、どのような過程を経て日本に輸入されているのか、を知る必要がある。

 本書では、現代中国の産業研究を専門とする著者が、中国製品への依存の実態と生産現場の実情をレポートした。中国製品とのかかわりを通じて、日中の複雑に絡み合った貿易事情が見えてくる。