ケーススタディに学ぶ
中国ビジネス・戦略発想ノート

　中国ビジネス環境の変化は想像を絶する。去年の成功体験はもはや通用しない。多くのケースから中国で勝つための変化対応のロジックを学ぶ絶好の一冊。かつて香港やASEANの華人企業は「中国ビジネスの手本」といわれており、日本企業もしばしば華人に学び、華人と組んでビジネスを行うというケースがしばしば見受けられた。しかし時代は急速に動いている。たとえば消費者の増大は、製品やサービスの価値や企業倫理といったものに対しての中国の一般市民の意識を急速に高めており、日欧米の大企業も、確実に一般市民を意識して活動に取り組みはじめている。それではこれからの中国ビジネスに求められるものとはなにか。もっとも大事なことは、中国の技術者・学生・消費者・従業員などの幅広い層から、なにか「学ぶべきもの」を持っていると思われるかどうかということにつきる。いままで通用した、表面的なイメージ戦略の巧みさではもう生き残れないのである。