風の陣[立志篇]
発売日
2001年07月02日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57586-5

風の陣[立志篇]

著者 高橋克彦著 《作家》
主な著作 風の陣[大望篇]』、『風の陣[天命篇]』、『風の陣[風雲篇]』、『風の陣[裂心篇]』(PHP研究所)
税込価格 713円(本体価格648円)
内容 舞台は奈良時代。陸奥の蝦夷たちが中央政界に挑んでいった軌跡を描く大河歴史ロマン。第一巻の本編は「橘奈良麻呂の乱」を中心に描く。
リンク

http://www.php.co.jp/kazenojin/



 八世紀中頃の黄金発見に端を発する奥州動乱と、中央政界の血腥い権力抗争を描く大河ロマン。本篇は全五部構成の第一部であり、奈良朝を震撼させた「橘奈良麻呂の乱」を中心に描く。

 蝦夷の若者・丸子嶋足は、黄金を土産に帰京する陸奥守・百済敬福の従者となり、平城京に上る。朝廷の野心から陸奥国を守るための上京であり、敬福の後押しもあって兵衛府に仕えることになった。やがて、八年の歳月が過ぎ、番長に出世していた嶋足のもとに、同じ蝦夷の若者・物部天鈴が現れる。天鈴は嶋足を衛士府の少尉・坂上苅田麻呂(田村麻呂の父)と引き合わせ、苅田麻呂に採り立てられるよう仕向けた。一方、中央政界は、橘諸兄の死後、その子・奈良麻呂と藤原仲麻呂との対立が激化。奈良麻呂派による仲麻呂打倒の策謀が進行する中、嶋足はそれを未然に防ぐべく、渦中に身を投じていくのであった……。

 奥州動乱前夜の若き蝦夷たちの躍動と葛藤を、壮大なスケールで描く。