悼(いた)む力
逝ったあの人へ、生きる自分へ
人はいつかは死ぬものである。大切な人を失い、多くの人を見送ってきた作家が見つけた悼む意味とは。80歳を迎える小説家の死生観。
- 税込価格
- 1,100円(本体価格1,000円)
- 発売日
- 2013年06月10日
- 判型
- 新書判並製
- ISBN
- 978-4-569-81233-5

Content
「悼む」という行為は人間だけが持っている。人間は必ず死ぬ。人間は死に向かって生きているのであり、人間にとって死ほど重大なテーマはない。歳を重ねるほどに悼む機会が増えてきた著者がたどり着いた哲学は、「死んだ人は、だれかがその人を思い出している限り生きている」ということであった。親しかった人の死に遭遇しても、いつまでもその人を思い出すことで、その人は生きていたときと同じようにイメージできる。多くの文学は死んだ後もその人を生きていることにできる唯一の方法なのだ。「いつのまにかずいぶん長生きをしてしまった。八十歳も近い」とつぶやく作家が、ここ十年にわたって執筆した追悼文を一章に、二章「よく生きて、よく死ぬ」では「悼む心」が自身の文学に影響している心情をまとめ、三章「読書が培う悼む力」では日本語と悼むつながりを考えたエッセイをまとめ、悼むことの重要性を再認識する一冊。
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