頁数/仕様
208ページ / 縦:19cm 横:13cm
初版
2010年12月
在庫
在庫あり

気づいてほしい! 子どもの「いいところ」
「発達障がい」が気になる子を伸ばす育て方

「発達障がい」が気になる子の個性は、“言葉かけ”と“接し方”しだいで、ぐんぐん輝きはじめます。特別支援教育のプロが、子どもを愛し、成長を見守る子育てを教えます。
著者(肩書) 阿部利彦《所沢市教育委員会 学校教育課 健やか輝き支援室 支援委員》
主な著作 『発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画』(ぶどう社)
税込価格 1,296円 (本体価格:1,200円)
対象 3歳~小学校中学年までの子どもの保護者
頁数/仕様 208ページ / 縦:19cm 横:13cm
初版 2010年12月

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◎うまく説明できないけど、この子、他の子とちょっと違う気がする
◎他の子に当たり前にできることが、うちの子にはなぜこんなに難しいの?
◎私たちの育て方は何がいけないのだろう?

不安な思いで相談にいらっしゃる保護者の方々。私は今まで、そんな思いを抱えるなんと多くの方とお会いしてきたことでしょうか。小さなころからちょっと変わった子、育てにくい子だと感じていたけれど、それも個性のうちと思い、がんばってお子さんと向き合っていらっしゃった方や、わが子を一生懸命理解しようと努力されてきた方がほとんどなのです。それなのに、その努力が認めてもらえないばかりか、「育て方が悪い」「愛情不足」と言われてしまう。それは、とてもつらいことです。
通常保育や通常学級で見かける「気になる子」というのは、たいていの場合、日常生活の大部分では特に問題なく過ごせているけれど、集団の人間関係や、ある学習や運動場面において困難が見受けられる子どもたちです。そんな子どもたちの中に「発達障がい」と呼ばれる特徴を持つお子さんがいらっしゃる場合があります。
「発達障がい」の診断はとても難しく微妙であるうえに、診断者によって診断が異なる場合もあり、障がいなのか、障がいではないのか、白黒はっきりできるようなものではありません。また、発達障がいの度合いも、特徴の組み合わせも、子どもによって千差万別です。どこまでが昼で、どこからが夜なのかをはっきりさせることがとても難しいように、どこから障がいと呼ぶかを線引きすることは、非常に困難だと言われています(参考:Russell A.Barkley著『Defiant Children』)。
また、同じ時刻でも季節によってはまだ明るいから昼とみなされたり、暗いから夜とみなされたりすることもあるように、一人の落ち着きのない子どもが、ある地域や共同体では「今どきめずらしい素朴なやんちゃぼうず」として容認されていたのに、都会に引っ越して来た途端に「この子はおかしい。病院に行ってみてはどうか」と拒絶されてしまうこともあります。
育った環境によっては、その特徴を障がいとみなされずに受け入れられ、強烈な個性を持った人物として成人する場合もあります。また、とてもすばらしい豊かさを伴う子もいます。よい出会いや環境に恵まれて育ち、自分のいいところを発揮して、さまざまな分野で大成功を遂げ、社会から尊敬を集人も大勢いるのです。
本書は、「発達障がい」、あるいはそれによく似た“スタイル”のお子さんを持つ保護者の方々が、お子さんとよりよく付き合っていけるようにと願って書きました。お子さんの発達障がいの有無を調べることを目的とした本ではありません。もし、診断が必要と感じられるなら、児童精神科のお医者様を受診してください。
私は「気になる子」に必ずしも診断名が必要とは考えていません。また、「気になる子」へのアプローチというのは、共通部分もとても多いのですが、ある程度その“スタイル”を把握し、スタイルに合った働きかけをすると、その子へのサポートは、ぐっと効果的に響くことを強く実感しています。
本書が、発達障がいが気になる子について知るための最初の一歩となれば、そして「ちょっと扱いにくい子」を理解し、またサポートして、もっと愛するためのささやかな一助となれたら、これ以上うれしいことはありません。    (「はじめに」より)

【PART1】ちょっと気になる「発達障がい」を持つ子どもたち
1.「発達障がい」って、何だろう?
・うちの子が「ショウガイ」?
・少なくとも、通常学級の「十六人に一人」存在する
・障がい? それとも個性?
・診断はとても難しい
・治療すれば治る?
・入園、入学後にまもなく「気になる子」に
・ある種の「育てにくさ」
・「幼さ」との区別がつきにくい
・周囲からの理解が得にくい
・「親の育て方や愛情不足のせい?」は、大いなる誤解
・「見えない障がい」というつらさ
・診断はどうやって受けるの?
・「特別支援教育」とは?
・一校に一名「特別支援教育コーディネーター」
・保育園、幼稚園での特別支援教育は、どうなっているの?
・「特別支援教育」は、まだ始まったばかり
・もし「発達障がい」とわかったら、周囲に説明すべき?

2.あなたの「気になる子」は、どんなスタイル?
(1)LD(学習障害)スタイルの子どもたち
・学習でのつまずき
・LDスタイルの子は、「苦手なことに日々チャレンジしてくれている子」
・LDスタイルの子には、どんなサポートをしたらいい?

(2)ADHD(注意欠陥多動性障害)スタイルの子どもたち
・注意力、集中力の課題
・いろいろな「多動」
・衝動性
・チャレンジ気質を持つ
・ADHDスタイルの子は、「元気印、エネルギー満載の子」
・ADHDスタイルの子には、どんなサポートをしたらいい?

(3)アスペルガースタイルの子どもたち
・対人関係のつまずき
・「空気を読む」のが苦手
・型にはまったスタイルに安心できる
・アスペルガースタイルの子は、「自分流をつらぬく、こだわりのある子」
・アスペルガースタイルの子には、どんなサポートをしたらいい?

3.「オリジナル発達」を持つ子どもたち
・さまざまな感覚の苦手さを知ろう
・「我慢」しても慣れることができない子どもたち
・「気になる子」全般に見られる特徴
・「発達障がい」は「オリジナル発達」と捉える
・じゅうぶんがんばってくれている、すてきな子どもたち

【PART2】ぐぐっと響く!子どもへの言葉かけ
1.子どもへの言葉かけ
・「ふわっと言葉」と「チクッと言葉」
・「ふわっと言葉」の貯金を

2.「ほめる」ということ
・ほめるって、難しい
・ほめられ慣れていない子ども・ほめ慣れていない大人
・ほめる以前にまず、つぶさない
・ほめられないときは、「ありがとう」と言ってみよう
・とにかくほめればいいの?
・ささやかに、丁寧にほめる
・「しっかり」「きっちり」「ちゃんと」は強調しない
・「途中の段階」でもほめる
・「ほめる」と「しかる」をセットにしない
・「当たり前」と思わない
・スキンシップでほめる
・「間接強化」の技を使おう

3.「しかる」ということ
・しからないほうがいいの?
・質問形式の言葉で責めていませんか?
・「裏を読ませる」言い方はNG
・あいまいな表現は混乱を招く
・パワーに頼り過ぎない
・しかる基準を統一する
・「強く、短く」しかる
・しかりきる気持ちで

4.「禁止」「命令」「注意」の言葉かけ
・否定文ではなく肯定文で
・脅しは長持ちしない
・マイルドな言葉かけも取り入れる
・時にはお願いしてみよう
・先手ありがとう作戦
・かけるなら「ポジティブな暗示」を
・大切に思う気持ちを必ず添えて

5.「はげます」ということ
・その子の心に寄り添うことから
・プロセスを楽しませていますか?
・「失敗から学ぶ」よりは「できた場面から学ぶ」
・レジリエンス(立ち直り力)
・はげます言葉
・自分の「はげましパワーワード」を見つける
・静かなる「はげまし」
・何ごとも、タイミング

【PART3】キラリと光る! 子どもの「いいところ」伸ばし
1.家族だからわかる、子どもの「いいところ」
・「特別なこと」はいらない
・マニュアルはその子の中に
・子どものプライドに目を向けよう
・心のストライクゾーンを広げよう
・リフレーミング
・「いいところ」応援計画
・「ごほうびシステム」の使い方
・伝えたい大切なことは、淡々と伝える
・「ガンバリズム」からぬけだそう

2.「気になる子」の保護者の方へ
・「援助を求めるスキル」 ~お母さんもがんばらないで~
・温かな家庭がベース
・「人生を楽しむ大人のお手本」として
・出会いの大切さ
・「気になる子どもたち」は