吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。
正直に言えば「書店ガール」の続編は書けないだろう、と思っていました。書きたいことを書ききった、とその時は思っていたし、エンタテイメントとして、働いている店が閉店する、という以上の危機をドラマ的に作れるとは思えなかったのです。
ですが、ありがたいことに「続きはどうなるんですか?」という声を読者、それも書店員さんからたくさんいただき、さらに「復興の書店」(小学館)という本を読んだことで、考えを変えました。この著者同様、震災の後、私も東北の書店に何度か足を運びました。そこで本の力を信じて頑張っている書店員と何人も出会いました。極限状況の中で、それでもなすべきことをなす、そういう素晴らしい人たちから何人も話を聞くことができたのです。
その時受けた感動やいろんな想いを自分はまだ書いてない、と思いました。これだけたくさんの書店員に話を聞いたのだから、まだまだ物語は書けるはずだ。自分はノンフィクションライターではなく、現実に抱いたいろんな想いを、物語として昇華する人間なのだから。その想いに押され、一気に続編を書き上げることになったのです。
と言っても、これはエンタテインメント。理子と亜紀というふたりの書店員が、吉祥寺という街を舞台に悪戦苦闘するという構造は変わりません。今度は恋も出てくるし、いい男(?)も登場するので、前巻よりも読みやすいかもしれません。ですが、私の中には、いろんな場所で頑張っている書店員の熱い想いを、この中に込めて書いたつもりです。物語を楽しみつつ、そんな書店員たちのリアルな頑張りにちょっとでも想いを馳せてくれたら、と願っています。
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