「弱者」という呪縛
発売日
2001年06月13日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-61663-6

「弱者」という呪縛
戦後のタブーを解き放て!

著者 小浜逸郎
櫻田 淳著
主な著作 「弱者」とはだれか』(PHP研究所)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 障害者の「聖化」、常軌を逸した人権教育、「高齢社会=高福祉社会」論……。日本社会に瀰漫する欺瞞とタブーに違和と異見を表明する。



 「乙武現象」に見受けられる障害者の聖化、競争を悪と見なす「絶対平等主義」、「お年寄りに優しい政治」という謳い文句、「女性・子ども=弱者」という前提に立った過剰な人権・差別論議、「言葉狩り」「マスコミの自主寄生」に代表されるブラック・ボックス現象……。

 これらのスローガンや現象に対し、違和感を覚えるという日本人は少なくないだろう。だが、戦後民主主義色に彩られてきた我が国の言語空間においては、これに疑義を呈することはタブーとされてきたし、異見を表明しようものなら、たちまち「差別主義者」のレッテルを貼られしまう。

 小浜氏は、この「弱者民主主義」とでもいうべき風潮に対し、『「弱者」とはだれか』という著書で違和と異見を表明し、櫻田氏は、自身が重度の障害を負う身である立場から、日本人の「弱者救済幻想」を厳しく批判してきた。その両者が、忌憚のない議論とともに、真の意味で開かれた日本社会への方策を提言する。