中国任侠列伝
発売日
2003年09月19日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-63039-7

中国任侠列伝
天子恐るるに足らず!

著者 島崎晋著 《フリーライター》
主な著作 目からウロコの世界史』(PHP研究所)
税込価格 1,430円(本体価格1,300円)
内容 刺客や邪教集団、密売組織や秘密結社、そして現代の「黒社会」にいたるまで、中国史上で暗躍するアウトサイダーたちの系譜を描く。



 中国史上、朝廷人士たちの世界=官界に対して、無位無官の庶民の世界を「江湖の世界」という。この世界で尊ばれたのは、義や侠の精神である。そして、その精神を身をもって示した者――これらを任侠の徒、義侠の士などと呼ぶ。任侠の徒はしばしば無法者と同義に扱われ、朝廷からは好ましからざる存在として忌避された。しかし、彼らにはしばしば庶民からの多大な人望が集まったのである。なぜか?

 本書は、中国史上で今なお名を残す「江湖の世界」の英雄たちの生き様を生き生きと描こうとするものである。戦国時代の刺客、遊侠、新興宗教の教祖、塩賊、海賊、秘密結社、匪賊、青幇など、正史から見ればアウトサイダーにすぎない彼らの生き方をたどることによって、中国の歴史がより厚みをまし、面白く感じられるにちがいない。