会津のこころ
発売日
2013年02月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-67950-1

会津のこころ

著者 中村彰彦著 《作家》
主な著作 会津武士道』(PHP研究所)
税込価格 713円(本体価格648円)
内容 日本人の美しいこころとは何か。その典型は会津に継承された――庶民や女性にスポットをあて、古きよき日本精神の源流をたどる好著。



 混迷を深める幕末の京都守護職をあえて引き受け、戊辰の戦いで刀折れ矢尽きるまで、徳川への忠誠と尊王に殉じた会津藩。

 鳥羽・伏見の戦いで幕府軍が瓦解し、江戸城は無血開城……。諸藩が日和見の末に雪崩をうって新政府側へと恭順するなか、理不尽なものに決して屈さず、滅びてまで「正しくあること」にこだわった、その強く清らかな心根はどこから生まれたのか?

 本書は、「会津藩家訓」に凝縮された藩祖・保科正之の精神から、会津盆地で洗練された文化と宗教、「ならぬことはならぬもの」で締め括られる独自の子弟教育“什の誓い”、貧しくも明るくたくましい会津の下級武士「弥太」の暮らしぶり、鶴ヶ城の籠城戦で活躍した山本八重の覚悟まで、現代に受け継がれる“会津のこころ”を繙いていく。

 日本人が誇りにすべき精神の“粋”がここにある。

 長年にわたり会津に取材して作品を生み出してきた作家による、『保科正之』『会津武士道』に連なる好著。