特攻とは何だったのか
発売日
2009年07月17日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-70811-9

特攻とは何だったのか
日本人として忘れてはいけないこと

著者 三枝成彰著 《(堀)ドリームインキュベータ会長、(三枝)作曲家》
堀紘一著
主な著作 世界連鎖恐慌の犯人』(PHP研究所)
税込価格 1,650円(本体価格1,500円)
内容 玉砕戦法に理はあったか? 志願兵は何のために命を捨てたのか? 責任を取った者はいたか? 日本人の精神構造に切り込む異色対談。



 先の太平洋戦争における特攻隊員の戦死者数は1万4千余といわれる。しかも、ほとんどが前途有為な青年たちで、予備学生や少年飛行兵もたくさんいた。一方で、特攻を命じた指揮官たちは、自ら手本を示して散華した有馬正文少将、特攻生みの親といわれる大西瀧治郎中将の自決、最後の特攻に向かった宇垣纏中将などの例はあるものの、戦後に生き残った者が圧倒的に多い。

 本書は、特攻の成り立ち(フェーズ1)から、絶望的な作戦指導(フェーズ4)までを時系列に追いながら、日本軍の無為無策ぶりを分析するもの。その通底に流れるのは、特攻に殉じた若者たちの「思い」をいかに現代に引き継ぐか、である。

 なぜ彼らは出撃前に「笑顔」に至れたのか、誰が少年兵を死地に向かわせたのか、特攻反対論に耳を貸さない空気はいかにして生まれたのか……特攻は決して過去の職業軍人が犯した罪ではない。さまざまな教訓が詰まった一冊。