昭和のほどよい暮らし
発売日
2015年02月02日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-76302-6

昭和のほどよい暮らし
モノと人をだいじにする

著者 岸本葉子著 《エッセイスト》
主な著作 『江戸の人になってみる』(晶文社)
税込価格 693円(本体価格630円)
内容 自然も豊かでそれなりに便利。モノも人も大切にする暮らしがあった「昭和」。そんな時代の「ほどよい暮らし」を愛おしむエッセイ集。



 平成の世になって27年。それでも昭和への郷愁は、静かなブームとして続いている。社会制度も充実し、組織も合理化され、モノの便利さも飛躍的に高まった現代社会。しかし人はむしろ昭和に比べ、元気さを喪った気がする。著者は、そんな昭和が持っていた長所を「ほどよい」という言葉で表現する。

 モノはあっても贅沢でなく、ほどほど便利でも人間の手仕事頼みの不便さも少し。携帯もパソコンもないかわり、人と人のつながりはもっと密接で温かい――本書は、昭和に生まれ、日々の暮らしを「質素に、しかし快適に」と心がけて工夫してきた著者が、昭和30年代、40年代の子供時代の暮らしとオーバーラップさせながら、モノと人をだいじにする「ほどよい暮らし」の原点を考えるエッセイ集。

 2015年は戦後70年。なぜか活力にあふれたあのころに置き忘れてきた、大切な何かを思い出しませんか?

 『ほどのよい快適生活術』を改題し、大幅に加筆・再編集。