ユーロ連鎖不況
発売日
2011年01月14日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-79191-3

ユーロ連鎖不況

著者 中空麻奈著 《BNPパリバ証券クレジット調査部長》
主な著作 『早わかりサブプライム不況』(朝日新書)
税込価格 792円(本体価格720円)
内容 ギリシャに続き、PIIGS諸国の財政破綻懸念が高まっている。2011年は日本も含め世界規模で経済が大激動する。その予兆を占う。



 2010年はギリシャ、アイルランド危機が叫ばれ、ソブリンリスクが注目された年であった。そして2011年はいよいよポルトガル、スペインにその危機が連鎖するといわれている。では、世界一の累積債務を抱える日本はどうなのか。もはや対岸の火事とはいっていられないほど深刻な状況だと著者はいう。

 財政再建問題を論じる際、会計の観点から国家のバランスシートを取り上げたり、人口減少問題から将来を予測したりと、さまざまな分析がある。本書は、クレジットアナリストである著者が、格付けなど市場から見た日本の行く末に警鐘を鳴らす。遠くない将来に、日本もユーロの連鎖危機の影響で「金利が上昇し国債価格が暴落する」といった信用不安が増大し、IMFの監視下で財政再建を迫られるのか。もしくは自国の力で再建の道を歩みはじめるのか。

 民主党政権に変革を迫るとともに、国民に痛みを覚悟する必要性を説く。