移行期的乱世の思考
発売日
2012年04月16日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-80387-6

移行期的乱世の思考
「誰も経験したことがない時代」をどう生きるか

著者 平川克美著 《(株)リナックスカフェ代表取締役、評論家》
主な著作 『小商いのすすめ』(ミシマ社)
税込価格 1,760円(本体価格1,600円)
内容 経済成長は今後無いという視座から、これからの日本社会のあり方を、世界経済の事象、震災後問題をからめ説き明かす。



 世界は今、「お金とテクノロジー」に支配されきってしまった感がある。そんな中で、著者の省察では、「日本は、誰も経験したことがない時代」に突入した。どういうことかというと、まず、人口が減少を始めた。このことは、経済という観点から見れば、右肩上がりの経済成長は見込めないということを示し、したがって、日本としては、「経済成長のない未来」を考える必要に迫られた。また、その経済成長にともなって運営される筈の、民主主義ということにも、見直しをせざるを得なくなった。さらには、いつになったら解決するのかわからない、「フクシマ」という問題を抱え込んだ。これらはいずれも、「解き難い問題」であり、それを含んだ未来を我々はいかにして肯定的に考えてゆくべきなのか。これまでの著者の問題意識を総覧した、「平川克美への入門書」というべき一冊である。