皮膚に聴く からだとこころ
発売日
2013年08月12日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-81333-2

皮膚に聴く からだとこころ

著者 川島眞著 《東京女子医科大学皮膚科主任教授》
主な著作 『アトピー性皮膚炎がよくわかる本』(小学館)
税込価格 836円(本体価格760円)
内容 皮膚の病気は、体内の不調の表出。皮膚は、我々に訴え、語っているのだ。心身の異常を伝える役割をする皮膚について、網羅し解説する。



 皮膚は臓器である。他の臓器とは大きく違うところは、目に見えること。

 皮膚の病気は、内臓疾患とは異なり、患者さんにも医師にも目に見えている。診察では、皮膚の症状を手がかりに、それをつくっている原因を探る。体のなかで起こっているトラブルや病気が表出している場合もあるし、ストレスが原因である場合も考えられる。つまり、皮膚の病気は、あるサインを出しているのだ。皮膚は、われわれに語っているといっていい。医師は皮膚を媒体にそれが何かを探っている。

 ――皮膚は、(1)水分の喪失や透過を防ぐ、(2)体温を調節する、(3)さまざまな刺激から体を守る、(4)感覚器としての役割を果たす――といった生命を維持するために必要不可欠な機能が備わっています。私はこれらに加えて、心身の異常を伝えるという役割も持っているのではないか、と考えています。だから、本書のタイトルは『皮膚は語る』なのです。(「はじめに」より)