ペンギンのバタフライ
発売日
2015年10月22日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-82628-8

ペンギンのバタフライ

著者 中山智幸著 《作家》
主な著作 『さりぎわの歩き方』(文藝春秋)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 時間を遡れる坂、二年後からのメール……時間をテーマにしたちょっと不思議で、小さな奇跡が大きな感動を生むハートフル・ストーリー。



 あなたの小さな決断が、どこかの誰かを幸せにする――

 昔好きだったミュージシャンの事故に巻き込まれて死んだ妻を取り戻すため、佳祐はあの坂道を自転車で逆走して時間を遡ることに成功したのだが。(「さかさまさか」)

 「名前をもらってくれませんか」――台風の夜、妻の出産のために訪れた病院で出会ったのは、幼い時に死別した父親だった。(「バオバブの夜)

 「ぼくね、きみの生まれ変わり」と白髭の太った老人から言われて……(「ふりだしにすすむ」)

 なぜか2年後からメールをくれた彼女の、やっかいな願いごととは。(「ゲイルズバーグ、春」

 他人の未来が見えてしまう俺は、自分が神だと思っていたのだが……(「神様の誤送信」)

 以上、5つの短編小説が複雑に絡み合って、「バタフライ効果」の如く“奇跡”を生み出していく。あたたかい涙が思わずこぼれる、少し不思議な物語。