神の旅人
発売日
2005年12月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66546-7

神の旅人
聖パウロの道を行く

著者 森本哲郎著 《評論家》
主な著作 ことばへの旅 上・下』、『生き方の研究』(PHP研究所)
税込価格 586円(本体価格533円)
内容 イエスの声を伝えるべく2万キロの旅に生命をかけた聖パウロ。その行程を自ら辿り、旅に秘められた歴史と人間ドラマを熱く語る紀行。



 古代ローマ帝国が地中海を制していた時代。イエス・キリストが教えを説き、そして十字架にかけられた。聖パウロは、このイエスの教えに深く共鳴し、ユダヤの律法を捨ててイエスへの信仰に生きることを決心する。そして、このイエスの教えを多くの人々に伝えるべく旅に出るのである。

 聖パウロは、自らの生命をかけ、2万キロにわたるこの旅に生涯をささげる。その道を二度にわたって歩き、まとめられたのが本書である。

 著者は述べる。「よくもこれほどの長途を苦難に耐えながら歩きとおせたものだと、私はいまさらのようにパウロの信仰の力に感嘆した」と。

 そして、この伝道の旅こそが世界の歴史をつくるのである。聖パウロの生命をかけたこの旅こそが、キリストの教えを世界の大宗教にしたのだから。

 本書は、「神の旅人」聖パウロの困難にみちた旅を丹念に辿り、この旅に秘められた歴史と人間ドラマを見事に描き出した、著者渾身の紀行文といえるであろう。