技術戦としての第二次大戦
発売日
2005年09月21日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-61933-0

技術戦としての第二次大戦
日本vs中ソ米英篇

著者 兵頭二十八著 《(兵頭)軍学者、(別宮)歴史評論家》
別宮暖朗
主な著作 『「坂の上の雲」では分からない旅順攻防戦』(並木書房)
税込価格 1,650円(本体価格1,500円)
内容 第二次大戦における日本の技術力とはいかなるレベルにあったのか。ヨーロッパ、アメリカ、中国などとの対比から明らかにする画期的論考。



 戦争論には戦史、戦略論、戦術論、リーダー論など様々な観点があるが、本書ではもっぱら技術という視点から日本の戦った戦争を論じている。とはいっても、技術はその国の文化・教育の結晶であり、とりわけそれを扱う戦術家の能力に大きく左右される。したがって本書では兵器にとどまらず、その国のリーダーや政治体制に及ぶまで、二人の論客が該博な知識を披瀝し合っている。

 本書は、1930年代から1945年に至る日本軍の兵器技術を、中国、ソ連、米国、英国という4つの主要敵国軍隊との比較を通して検証したものだが、中でも陸戦兵器に焦点が当てられている。対中国戦では塹壕戦の実態や日本軍=白兵思想の誤解を解き、対ソ戦では戦車戦の実態が明らかにされる。さらに対米英戦では輸送力や陸軍エリート軍人達の能力にまで話が及ぶ。

 技術という視点からとらえることで、読者は戦争のこれまでとはまったく違った一側面を見ることになるだろう。