衰亡の経済学
発売日
2002年04月15日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-62113-5

衰亡の経済学
日本の運命・あなたの運命

著者 竹内靖雄著 《成蹊大学教授》
主な著作 『諺で解く日本人の行動学』(東洋経済新報社)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 日本経済を体力なからしめている日本型社会主義を改め、日本および日本人が健全な経済プレーヤーになるためには何が必要かを説く。



 日本はこの10年、老化による「複合慢性病」で長期入院を続けているようなものである。今後、老化と衰亡の傾向を逆転することは難しいだろうが、老化を遅らせ「豊かな老後」を長く楽しむことなら可能である。そのためにはどうしたらよいか。本書は「日本型社会主義との訣別なくして活路なし」と説く。ただ社会主義を卒業しても、それがただちに繁栄を約束する資本主義をもたらすわけではないことは覚悟しなければならない。まずは政府に面倒を見てもらおうとする「お上症候群」は脱するべきだろう。また、個人が自由に自分の責任で生きるために邪魔になるものは壊れてしまったほうがよい。たとえ日本が赤字で倒産状態に陥っても、個人は総倒れにはならない。「国破れて」も個人は破れない。老化社会の時代は平静に衰亡の姿と向き合って自分の生き方を考えることが賢明である。「国家につながれた奴隷になるか、自由に生きる個人であるか」の選択を読者に迫る良書。