甘えと教育と日本文化
発売日
2005年06月15日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-64405-9

エンゼル叢書8
甘えと教育と日本文化
幼児・初等教育の将来―日米比較の観点から

著者 土居健郎
キャサリン・ルイス著
松田義幸
主な著作 聖書と「甘え」』(PHP研究所)
税込価格 1,572円(本体価格1,429円)
内容 今、教育の「質」が問われている。学力低下を防ぎ、子どもたちを心身共に健やかに成長させるにはどうしたらよいか。日米教育の比較文化論。



 幾度となく叫ばれている「教育改革」。では、「教育」とは一体何なのか。本書では、それが及ぼす影響から日本文化を浮き彫りにする。

 まず日米の教育比較から、日本の教育現場を見直してみる。この比較論を長年研究するキャサリン・ルイスは「日本の幼児・初等教育は世界の教育モデルになり得る」と大絶賛。そこには、和を重んじ自主性を育てる「全人教育」という素晴らしいシステムが確立されていると言う。だがこの良い伝統も、受験一辺倒の中学・高校から歪みが生じてくるのではないかとの警告も。一方、土居健郎が日本人の一大特徴である「甘え」理論を教育と重ねながら考察する。国際社会と良好な関係を築くための、これからの日本人論に迫る。

 最後にエンゼル財団の研究テーマである「生活文化」から、「甘えと教育」を(1)学校生活と家庭のあり方、(2)「甘え」理論の源流、として問題提起していく。力強く生き抜く、これからの日本人を考える名著。