「日本陸海軍」失敗の本質
発売日
2014年02月03日
判　型
文庫判
ＩＳＢＮ
978-4-569-76118-3

人物で読み解く
「日本陸海軍」失敗の本質

著者 兵頭二十八著 《軍学者、著述家》
主な著作 『日本人が知らない軍事学の常識』（草思社）
税込価格 922円（本体価格838円）
内容 石原莞爾、宇垣一成、大西瀧治郎……。本当は“近代未満”だった日本陸海軍のキーパーソンたちから、戦前日本の興亡と失敗の本質を探る。



　明治維新の躍進から日清・日露戦争の勝利を経て、なぜ日本は「敗れる戦争」へと突き進んだのか？　政治の迷走、軍部の独走に翻弄され、なぜ日本の国策は「一元化」できなかったのか？

　本書は“近代未満の存在”に終わった「日本陸海軍のキーパーソン」25人の理想と挫折をたどり、戦前日本の“失敗の本質”を読み解く――。

　「文官」と「武官」で教養知識が分断され、総合的な「発想力」が欠如したままの国家戦略。国民の統制は必要不可欠と考え、他者の「自由・独立」を理解できなかった帝国陸軍の「統制派」たち。金科玉条の「対米艦隊決戦」に引きずられ、なぜ文民が軍縮条約を決めるのかと強硬に反対した帝国海軍の「艦隊派」たちなど、最優秀の人材を集めながら、戦前の日本が敗れた理由が見えてくる。

　今も変わらぬ日本の「パワー・エリート」の限界と陥穽を鋭く衝いた一冊。

　著者渾身の文庫版特別描き下ろし「石原莞爾」論を収録！

　文庫オリジナル。