人名事典
田勢康弘(たせ・やすひろ) |
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一九四四年中国黒龍江省生れ。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社に入社。政治部記者として活躍。現在、編集委員兼論説委員。九六年、ハーバード大学国際問題研究所フェローとして米国に滞在。 「政治の質がどんどん落ちて行く。その責任の一端は政治ジャーナリズムにある」との書き出しで始まる『政治ジャーナリズムの罪と罰』(新潮社、94年)は、自らが属する政治記者の世界を批判し告発。田勢氏によれば、記者が政界のなかにドップリと漬かり、政治と政界の区別を失うからだという。その弊害から脱するには「ベテラン記者を増やせ」「記者クラブ依存体質から脱却せよ」などを提案。政界ジャーナリストでありながら、そうした自分に厳しい視線を維持する稀有な存在。 著書に『豊かな国の貧しい政治』(新潮文庫、95年)がある。 |
(データ作成:1999年) |