大英帝国衰亡史
発売日
2004年04月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57895-8

大英帝国衰亡史

著者 中西輝政著 《京都大学総合人間学部教授》
主な著作 なぜ国家は衰亡するのか』(PHP研究所)
税込価格 713円(本体価格648円)
内容 世界に覇を唱えた大英帝国は、なぜ滅びたのか! 毎日出版文化賞、山本七平賞ダブル受賞で話題をさらった長編歴史評論、待望の文庫化。



 ギボンの『ローマ帝国衰亡史』を挙げるまでもなく、歴史上、帝国が興隆し、衰亡の道をたどった過程を描いた歴史書は数限りない。その意味で、歴史とは「幾多の帝国の興隆と衰亡の歴史」といってもよいかもしれない。

 本書は、大英帝国に日の没するところなし、と謳われた大英帝国が誕生し、衰亡に至るまでの過程を、多くの文献を渉猟し、つぶさに検証した長編歴史評論である。

 多くの「衰亡史」が、その最盛期から衰亡の過程を描いているのに対し、本書の特徴は、まさに大英帝国の誕生の経緯ももらさず記しているところである。なぜアイルランドの独立運動がおきたのか、その訳も本書を繙けば納得がいく。

 本書の上梓は1997年。まさに香港、中国への返還の年であり、大国がいかにして主役の座を降りることになったのかを振り替えるにふさしい年でもあった。第51回毎日出版文化賞、第7回山本七平賞ダブル受賞に輝く、著者渾身の歴史評論、ついに文庫化!