伊庭八郎(いばはちろう)
発売日
2004年06月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66206-0

遊撃隊隊長
伊庭八郎(いばはちろう)
戊辰戦争に散った伝説の剣士

著者 野村敏雄著 《作家》
主な著作 宇喜多秀家』(PHP研究所)
税込価格 681円(本体価格619円)
内容 「伊庭の麒麟児」の異名をとった幕末有数の剣客・伊庭八郎。幕軍として戊辰戦争を見事に戦い抜き、北の地に散った隻腕の美剣士の物語。



 伊庭八郎秀穎――戊辰戦争において、薩軍の隊長に「幕軍さすがに伊庭八郎あり」と言わしめたほどの、幕末有数の剣客である。本書は、遊撃隊隊長として戊辰戦争を戦い抜き、26歳という若さで北の地に散った「隻腕の剣士」の物語である。

 下谷御徒町にある「心形刀流伊庭道場」の養嗣子・八郎は、「伊庭の小天狗」の異名をとる白皙長身の美貌の剣士。その才により、21歳という若さで講武所剣術方から奥詰衆(将軍の親衛隊)に抜擢される。政情不安のなか、やがて奥詰衆は「幕府遊撃隊」として再編され、八郎は遊撃隊を率いて鳥羽伏見の戦いに出陣。この戦いで胸に被弾するが奇跡的に助かる。江戸に戻った八郎ら遊撃隊士は、脱藩した請西藩主・林忠崇らと新遊撃隊を組織し箱根の戦いへ。激戦のなか、今度は左手を切断する重傷を負う。だが八郎の持ち前の闘志は決して衰えない。榎本武揚らとともに北の地・奥州へと向かうのであった。

 文庫書き下ろし長編小説。