明石元二郎
発売日
2005年06月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66403-3

明石元二郎
日露戦争を勝利に導いた「奇略の参謀」

著者 野村敏雄著 《作家》
主な著作 秋山好古』(PHP研究所)
税込価格 755円(本体価格686円)
内容 欧州に明石元二郎がいなければ、日本はロシアに負けていた!! 歴史の舞台には決して表れない彼の活躍と、波瀾の生涯を描く長編力作。



 世界最強のロシア陸軍を相手に勝利を重ね、日本海海戦でバルチック艦隊を完膚なきまでに打ち破った日本の陸海軍。しかし、ヨーロッパにおける明石元二郎大佐の活躍がなければ、日本がロシアとの戦争に勝つことはあり得なかっただろう。

 将来を嘱望された若き将校に下った密命――それは、辛くも勝ちを拾っている日本を有利な条件で講和へ導くために、遠き欧州の地でロシアの後方を攪乱することであった。誰が敵か味方かもわからず、まさしく孤立無援で手探りの戦いを強いられた明石は、持ち前の粘り強く奔放な性格もあって、一人また一人と同志を増やしていく。はじめは小さかった炎も彼が煽り続けるによって、やがてロシア革命へと燃え広がっていった。その明石の地道な活動こそが、ロシアに戦争継続を断念させたといっても過言ではない。

 日露戦争の表舞台には現れることのなかった活躍を中心に、「奇略の参謀」明石元二郎の波瀾に満ちた人生を描く長編力作。