よみがえる松岡洋右
発売日
2016年02月22日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-82987-6

よみがえる松岡洋右
昭和史に葬られた男の真実

著者 福井雄三著 《東京国際大学教授》
主な著作 『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実』(主婦の友社)
税込価格 1,980円(本体価格1,800円)
内容 松岡洋右の戦略が採用されていれば、アメリカとの開戦は無かった。著者第一の研究テーマを満を持して書下ろす、野心作。



 「松岡外交が太平洋戦争の引き金を引いた元凶だ!」というのが、昭和史を読む上での“お約束”の理解であった。だが、事実を調べていくと安易にその理解に従っては間違えるのではないかという疑いが出てくる。本書は、従来から、「松岡外交」の真意を探ってきた著者が、満を持して書下ろした、定説への挑戦状である。松岡洋右は、「自分の最大目的は、日米戦争を避けることにある」と常に言っていた。その言葉の裏に、日独伊三国同盟、日ソ中立条約、日米了解案反対など、松岡の害悪と言われている歴史事実の真相が浮かび上がってくる。内閣の中で浮き上がり、昭和天皇にも不快の念をもたれたなど、評価が散々の松岡洋右だが、東京裁判の初期に死亡したことにより、「罪を一身に背負わされた」観も強い。松岡を、外交家としての大構想と大戦略を持っていた人物とする著者の、「歴史への反対弁論」が熱く展開される一冊である。