天才論 立川談志の凄み
発売日
2021年11月16日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-85075-7

天才論 立川談志の凄み

著者 立川談慶著 《落語家》
主な著作 花は咲けども噺せども』(PHP研究所)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 巨星没後10年。立川流きってのインテリ落語家が、「先見性」「普遍性」「論理性」をキーワードに、満を持して立川談志の凄みを分析。



 世に天才といわれる落語家は、何人かいたかもしれない。しかし凄みを伴った天才は、立川談志だけだ――。本書は立川談志18番目の弟子である著者が、正面切って挑む談志天才論。没後10年が経ち、談志の言葉の真意がようやくわかるようになってきた今、談志の本当の凄さに迫る。

 著者は談志の天才性を「先見性、普遍性、論理性」の三つに凝縮して分析。さらに独特の身体性や立川流を創設した理由、師匠談志と志ん朝師匠のライバル関係などについて論じる。後半では「談志は談慶をどう育てたか」と題し、入門後二つ目に昇進するまでを振り返る。後輩の談生(現・談笑)が自分より先に二つ目に昇進した悔しさ、談春兄さんと志らく兄さんの話、妻からの衝撃的かつ的確なアドバイス……。通常4~5年とされる前座業を9年半経験してようやく二つ目に昇進した男が、自らの苦悩や師匠を疑問視した日々をさらけ出し、その上で「師匠こそがハートウォーマーだった」と語る。