清盛
発売日
2011年11月15日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-67752-1

清盛

著者 三田誠広著 《作家》
主な著作 なりひらの恋』、『平安朝の悪女たち』(PHP研究所)
税込価格 796円(本体価格724円)
内容 「出生の謎」を秘めた一人の武士が、平家の棟梁として時代の変革者に成長していく姿を描く。2012年大河ドラマ主人公の真実の生涯!



 数百年続いた貴族政治に幕を引き、史上初の武家政権を誕生させた平清盛。本書は、出生の謎を秘めた無頼の若武者が、平家の棟梁として時代の変革者たり得ていく過程を史料を踏まえてダイナミックに描いた歴史長編である。

 母の顔を知らず、「無頼の高平太」と呼ばれた一介の武士が、保元の乱という三百数十年ぶりの戦乱を契機に、一気に出世街道を駆け上がっていく。わずか10年余にして太政大臣にまで昇り、権勢を一手に集めて平家全盛の世を現出させる。さらに彼の夢は「福原遷都」という壮大な野望へと向かう。しかし源頼朝挙兵の報を聞き、一族の行く末に不安を覚えつつ身罷ることになる。

 本書では、源氏との対立構図のみならず、朝廷内の権力構造やキーマンたちの動向、祗園女御ら女性たちの動きもきちんと踏まえられており、まさに「清盛の時代」を鳥瞰できる。2012年大河ドラマ「平清盛」の主人公とその時代がより深く、よりよくわかる力作小説。