夢将軍 頼朝
発売日
2012年07月13日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-67866-5

夢将軍 頼朝

著者 三田誠広著 《作家》
主な著作 清盛』(PHP研究所)
税込価格 796円(本体価格724円)
内容 平家全盛の世に、一介の流人の身から天下を手中にした源頼朝。その波瀾の生涯を、文覚・西行ら豪華な脇役とともに壮大に描く長編小説。



 源氏の棟梁たる宿命のもとに、「鬼武者」と名づけられた美しい少年。女官に囲まれて育ったかれは、武芸よりも貴族的な嗜みに通じていた。しかし保元の乱を経て平清盛率いる平家が台頭すると、父・源義朝は平治の乱で平家と対決、惨敗してしまう。父と決起した頼朝は、敗走のさなか虜囚の身となる。のち伊豆・蛭ヶ小島へ配流となるが、頼朝の「夢の生涯」は、まさにここから始まるのだ。

 すべてを喪った状況から、頼朝はやがて東国武士団を結集し、平家を滅亡に追いやる。そして征夷大将軍として鎌倉幕府を開き、権力の頂点に君臨するにいたる。その奇蹟の生涯は、いかにして具現化されたのか。

 文覚・西行などの魅力的な脇役を配しつつ、歴史上類稀なる復活を遂げた男の生涯を確かな筆致で描いた力作歴史小説。

 PHP文芸文庫『清盛』とは兄弟本の関係にあり、あわせて読むと平安末期に出現した2人の傑物、清盛と頼朝の人生とその時代の権力闘争を通観できる。