木々にさす光
発売日
2004年08月25日
判 型
B6判変型並製
ISBN
978-4-569-68453-6

木々にさす光
リーリと真也のハートフル・ストーリー

著者 内海隆一郎著 《小説家》
主な著作 <好評既刊>みどりいろの風』、『その夏ぼくらがしたこと』(PHP研究所)
税込価格 1,375円(本体価格1,250円)
内容 「おじいちゃんのリーリの会社が倒産した。おばあちゃんはショックで元気をなくしている」――少年と祖父母の心の交流を描いた物語です。



 「おじいちゃんのリーリが引っ越しをした。大きな屋敷を売り払って、ぼくのうちのそばの小さなアパートに住むようになったのだ」

 一代で築き上げた木工所を倒産で失ったリーリこと井上理一。60歳半ばの彼は、また裸一貫で出直しをはからなければならなくなった。しかし、昔のように若いエネルギーはもうない。何もすることがなくなった毎日で、感じるのはむなしさばかりだった。

 そんな日常のなかで唯一の楽しみは、孫の真也と十分に語る機会ができたことだった。

 倒産の事情もよくわからない小学五年生の孫と話すうちに、リーリは失いかけていた生きる力を取り戻していく。また、真也もリーリと語らううちに、パパやママにも話せない真情を伝えるようになっていく。

 ある日、顧客からの家具の修理の依頼ハガキを手にしたリーリは真也を助手にしてアフターサービスのために活動することを決める。……

 祖父と孫の心の交流を描いた感動の物語です。