Voice
発売日
2015年10月10日
税込価格
713円
(本体価格648円)
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Voice 2015年11月号

今月号の読みどころ

9月は中国にとって歴史的なターニングポイントであった。3日に天安門で軍事パレードがあり、中露韓の首脳が関係性を世界にアピールした。25日の米中首脳会談はまれに見る盛り下がり方で、これまた世界を驚かせた。米露もシリアをめぐり不仲だし、「新たな冷戦」を思わせるほどだ。10月には朝鮮半島も注目される。10日の朝鮮労働党創建70年の記念日には、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験が行なわれるともいわれる。10月末か11月には日中韓の首脳会談がソウルで開かれる予定だ。東アジアからますます目が離せない。
総力特集は中国、北朝鮮の関係も含め韓国の動向を分析した「韓国大変!」。室谷克実氏は「有銭無罪」のエピソードを紹介し、「韓国は、日本が『手を携えて』いく国ではなくなった」と結論付ける。「自由と民主主義、市場経済等」の前に、法治主義が確立されていない国というわけだ。武貞秀士氏は、9月3日の「抗日戦争勝利70周年」の軍事パレードに出席した中露韓の首脳の思惑を重視する。そこから韓国は、「日本との関係はさらに冷え込むし、同盟国の米国は韓国の思いを支持してくれそうにない。抗日革命闘争グループの一員になると、北朝鮮の建国理念と同じになってしまう」と、日米から離れる韓国の外交姿勢に懸念を示す。また、辺真一氏は10月10日の労働党創建70周年記念日に向けて長距離弾道ミサイル「テポドン」の発射と、10月16日の米韓首脳会談の動向を危惧する。「オバマ大統領の顔を立てれば、習主席が機嫌を損なうことになり、朴大統領の二股外交は大きな試練に立たされる」ことになると読む。
9月は24日に安倍首相が新たな「三本の矢」を打ち出し、すべての人が活躍できる「一億総活躍社会」をめざすとした。今月号の著者と読者をライブで結びつける「Voice LIVE」では、「シニアの独立・転職が地方を変える」とのシンポジウムを開催した。「高付加価値化したニッチ市場」で活躍するシニアの事例を紹介。地方創生と経済成長という大きな課題に、一つのヒントを提供してくれた。一方、巻頭インタビューでは、「IoTの伝道師」といわれるコネクトフリーCEOの帝都久利寿氏にこれから100年の産業モデルと日本企業の役割などをうかがった。帰化した若きアメリカ人が日本の魅力と可能性について語る姿に、シニアも若者も勇気付けられるに違いない。今月号も、ぜひご一読ください。
公式サイト

今月号の目次

巻頭インタビュー
日本に「大帰化」したい
帝都久利寿
18p
総力特集:韓国大変!
「金持ちは無罪」の国
室谷克実
34p
中朝韓の危ない未来
武貞秀士
44p
中国が撒いた「反日」の餌
シンシアリー
54p
訪米で岐路に立たされる二股外交
辺 真一
62p
国家元首を利用する国、される国
新城道彦
70p
笑うしかない「属国への道」
三橋貴明
78p
緊急提言
世界同時株安を大歓迎する
増田悦佐
86p
SPECIAL
現安保法制では拉致被害者は救えない
中山恭子
110p
「娘の身売り」と戦争の真実
原田 泰/安中 進
118p
日本漁業を殺す水産庁
勝川俊雄
127p
「プラットフォーム化の二十一世紀」へ
公文俊平
136p
帰還者が語るガダルカナル戦
早坂 隆
144p
喫煙マークを東京五輪のレガシーに
ダニエル・カール
151p
「戦争画批判」の真実Ⅲ
水間政憲
159p
シンポジウム
シニアの独立・転職が地方を変える
大澤信一
184p
特別企画
普天間の神話と真相
ロバート・D・エルドリッヂ
96p
COLUMN
ニッポン新潮流〈国内政治〉
〝消費税神話〟を克服せよ
菅原 琢
28p
ニッポン新潮流〈経済政策〉
日本型軽減税率の罠
飯田泰之
30p
ニッポン新潮流〈生活社会〉
知識人は野党の頭の悪さに怒るべき
山形浩生
32p
好評連載
超韓流猫コリにゃん
病院と葬儀場
室谷克実[原案]/諸星惣一郎[漫画]
167p
日本に「近代」を学んだ中国人〈最終回〉
中国人の悪しき国民性を暴露した大文学者
石 平
194p
健康は生成する〈第8回〉
家族にレジリエンスはあるのか?
斎藤 環
204p
天あり、命あり。〈第6回〉
法王・一万田尚登
江上 剛
214p
覚醒するクラシック〈第29回〉
牧神の午後への前奏曲
百田尚樹
228p
巻頭言〈第11回〉
用不用
養老孟司
15p
私日記〈第191回〉
最後の授業
曽野綾子
234p
平成始末〈第71回〉
「もどき」の手法
山折哲雄
246p
真相スクープ
「戦争画批判」の真実Ⅲ
構成/水間政憲
6p
凛たる女性〈59〉
最上はるか
撮影/遠藤 宏
9p
REGULAR
Keyフレーズ
時代を斬る!論点

1p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。